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岡本不二明
人物简介:
唐宋伝奇戯劇考书籍相关信息
内容简介:
【序文】より(抜粋)
本書『唐宋伝奇戯劇考』は、拙著『唐宋の小說と社會』(汲古書院、二〇〇三年)に引き続き、唐代の伝奇小説と宋元の演劇や詩文について、主としてここ十年ほどの間に発表した論文をまとめたものである。
唐代伝奇小説が、中国古典小説の歴史の上で、最初に到来した精華であることは間違いあるまい。そのロマンスと怪奇と抒情に満ちた世界を、前著では「李娃伝」「東城老父伝」「馮燕伝」「河間伝」「李赤伝」「無双伝」「離魂記」を取り上げて考察したが、本書第一部「唐代伝奇とその周辺」ではそれに引き続き、「柳毅伝」「南柯太守伝」「東陽夜怪録」「紅葉題詩故事」についてそれぞれ物語的な分析を試み、さらに隠者をめぐる詩語を追跡した論文、干将莫邪の名剣伝説に関する論文を加えた。各章の考察方法は対象となる作品によって異なるが、作品そのものをできるだけ丹念に解析し、その周辺や背景を探り、時には祖型を求めてさかのぼるというスタイルをとった。以下簡単に紹介しよう。
第一章「演劇的な側面からみた唐代伝奇「柳毅伝」」は、唐代伝奇小説「柳毅伝」をとりあげ、そのモチーフを虐待・伝書・報復・謝礼・降嫁の五つにしぼって類話と比較検討し、さらに登場人物の描かれ方、恋愛小説的な要素、民間伝承と神話的な背景について、従来見逃されてきた演劇的な視点から分析をおこなった。
第二章「唐代伝奇と樹木信仰――槐の文化史――」は、中国に於ける歴史的な樹木信仰の中で、唐代伝奇「南柯太守伝」がどのように成立したのかを考察した。具体的には小説中で重要な設定である槐(エンジュ)が、詩文や政治や民俗等の分野で先秦から唐代までどのような意味を与えられてきたのかを通時的に追い、小説作品の深層にあるものを洞察した。
第三章「唐代伝奇「南柯太守伝」に於ける夢と時間の一考察」は、「南柯太守伝」の夢と時間の記述をめぐり、「枕中記」と比較しながら、夢中の時系列が巧妙に設定されていることを論じ、また主人公が一度若返ってから夢に入るという、「枕中記」とは異なった時間構造を持っていることを指摘した。
第四章「異類たちの饗宴――唐代伝奇「東陽夜怪録」を手がかりに――」は、異類たちが変身して夜宴を
くりひろげる唐代伝奇小説「東陽夜怪録」の主題と構想について考察した。全編に組み込まれた謎解きの意味を考え、また六朝志怪小説にみえる異類たちとの描かれ方の違いを検討した。
第五章「紅葉題詩故事の成立とその背景について」は、唐代に宮女が王宮の濠に詩を記した紅葉を流すと、それを拾った士人が恋愛感情をいだきロマンスが生まれるという物語、いわゆる紅葉題詩故事が、その成立当初の中唐から物語として成熟する北宋まで、どのような過程を経たのかをたどり、さらに宮女の身分や実態、紙の代用としての葉、仏教の貝葉経典、紅葉の詩語の発生、曲水宴や七夕伝説との類似性等について詳述した。
第六章「滄洲と滄浪――隠者のすみか――」は、滄洲と滄浪というそれぞれ出自を異にする二つの言葉が、微妙にもつれ合いながら六朝から唐代までの詩文にどのように受容されていったのかを調べた。白居易の詩から出発し、謝朓の詩、阮籍の牋文、『楚辞』とさかのぼり、隠者や隠遁を意味するこの二つの言葉の歴史的な変容について考察をめぐらした。
第七章「中国の名剣伝説――干将莫邪の説話をめぐって――」は、中国古代の名剣にまつわる干将莫邪の伝説が、先秦から六朝にかけてどのように成立していったのかを追求した。
第二部「唐宋の戯劇から元雑劇まで」は、宋代の詩文や芸能に関する論考を中心にして、元雑劇に至るまでを論じた。なお書名や題名に、「戯劇」という専門外の人にはやや馴染みの薄い漢語をあえて使ったが、これは「戯劇」の語が演劇、芸能、雑技、娯楽などを広くカバーすることを考慮したからである。
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