太田省一
人物简介:
社会学者、文筆家。東京大学大学院社会学研究科博士課程単位取得満期退学。テレビと戦後日本社会の関係が研究および著述のメインテーマ。それを踏まえ、現在はテレビ番組の歴史、お笑い、アイドル、歌番組、ドラマなどについて執筆活動を続けている。著書として、『水谷豊論』(青土社)、『すべてはタモリ、たけし、さんまから始まった』(ちくま新書)、『攻めてるテレ東、愛されるテレ東』(東京大学出版会)、『テレビ社会ニッポン』(せりか書房)、『SMAPと平成ニッポン』(光文社新書)、『中居正広という生き方』『木村拓哉という生き方』(いずれも青弓社)、『紅白歌合戦と日本人』(筑摩書房)などがある。
ジ ャニーズの正体 エ ンターテイ ン メ ン ト の戦後史书籍相关信息
内容简介:
ジャニーズという〝文化〟
〈ジャニーズ〉。その単語を思い浮かべるたびに、迷路に迷い込んだような気持ちになる。
いったんその存在が気になりだすと、ついつい考え始め、色々な思いが巡るのだが、結局これといった結論も出ないまま終わってしまう。
もちろんそれは、ジャニーズという存在がそれだけ多様性に富むということでもあ
る。現在、それぞれ個性の異なる10以上のジャニーズグループが現役で活動し、どのグループも曲を出せば必ずと言っていいほどチャート1位になる事実ひとつをとってみても、その奥深さがうかがえるというものだ。
私自身、アイドル全般に関心があり、そのなかでジャニーズについても、個々のグ
ループやタレント、あるいは楽曲や主演作品などについて文章を書かせてもらうようになった。当然そのなかでジャニーズの魅力やジャニーズらしさとはどのようなものか、断片的にではあれ考えてきた。だが正直なところ、考えれば考えるほど、わかったようでわからなくなる。そんな不思議さがジャニーズにはある。
ではどうすれば、ジャニーズというこの大きな謎に迫ることができるのか?
もちろん個々のグループや個人に焦点を当てて、それぞれの特徴や個性を見ていくことも欠かせない。だがその一方でジャニーズの全体像を俯瞰からとらえることもそれに劣らず大切ではなかろうか。そしてこれまでのジャニーズについて書かれたものの多くに不足していたのは、そんな俯瞰的視点なのではなかろうか。
そこでここでは、ジャニーズを戦後日本社会だからこそ生まれ得たひとつの〝文化〟としてとらえてみようと思う。そこには、〝文化〟と言っても差し支えないような独特のエンターテインメントの世界があると思えるからだ。そんなジャニーズというエンターテインメント文化の誕生と変遷を戦後日本社会の歩みと照らし合わせながら見ていくことで、ジャニーズという謎を解き明かそうというのが本書のねらいである。
そんな思いを私が強くしたのには、ひとつの大きなきっかけがある。SMAPの解散発表である。それが日本の芸能史に残るような大事件であったことは言うまでもないだろう。だが同時にSMAPの解散発表は、ジャニーズという〝文化〟、そしてエンターテインメントと戦後日本社会との関わりという面でも重要な転機になる出来事であるように思える。それがどういうことなのかはこれから筆を進めていくなかで明らかにしていくことにして、ここはまずもう一度あのときのことを振り返るところから始めたい。
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